2025.07.08 【家電総合特集】ブルーレイレコーダー 多チャンネル録画モデル主流 ネット接続など高付加価値化
専用レコーダーならではの提案がカギになる
ブルーレイディスク(BD)やハードディスクドライブ(HDD)を搭載したBDプレーヤー・レコーダー市場は苦戦が続いている。インターネット動画配信の拡大などもあり、デジタル放送を録画して視聴したり、ディスクに記録したりする需要が減少していることも背景にある。半面で、一度レコーダーを使った人が継続購入するケースが多いため、レコーダーの良さを伝えることで新たな需要喚起になるとの見方もある。
国内のBDレコーダー/プレーヤーの2024年の出荷は前年比14.0%減の104万5000台だった(電子情報技術産業協会)。レコーダーもプレーヤーも1割以上減となり市場は縮小が続いている。25年の足元までの状況をみるとBDレコーダーは同14.7%減と苦戦が続いている。
これまではプレーヤーよりもレコーダーのほうが減少幅は大きかったが、今年はプレーヤーも含め苦戦。プレーヤーは高精細4K対応のBD規格「ウルトラHDブルーレイ」に対応した機種などもあり、一部で映画コンテンツをディスクで視聴する需要はあるが、減少は続きそうだ。
現在、国内でBDレコーダーを開発販売しているメーカーは、パナソニック、ソニー、シャープ、TVS REGZAなどで、各社とも2チューナー/3チューナーといった複数チューナーを内蔵している。
地上デジタル放送やBS・110度CSデジタル放送などの複数チャンネルの同時録画ができる「多チャンネル録画」モデルが中心になっている。
複数チューナー搭載モデルは、地上デジタル放送の同時2チャンネル録画や、地上デジタル放送とBS放送の同時録画もできる。3チューナー搭載モデルは同時録画できる番組数が増え通常の番組を視聴しながら録画できる番組数も増やせる。
さらに上位機では放送番組を丸ごと録画する〝全録〟モデルがあり、地上デジタル放送をはじめとした放送番組を一定期間全て録画し好きな時に楽しめる。視聴者の好みに合わせ好きなジャンルや好きなタレントが出ている番組を自動録画する機能も。連続ドラマを自動で録画するモデルなど、メーカーによって録画機能に特長がある。
インターネットに接続すれば人気録画番組ランキングを表示するモデルや外出先でもスマートフォンなどで録画番組が楽しめる宅外視聴できる機種も多い。カーナビゲーションシステムと連携しドライブ中に録画番組が見られる機種もある。とりためたコンテンツを時短で視聴できる機能もある。1時間番組を30分で視聴できる機能などもある。
昨今は多くのテレビに録画機能が付き、テレビの録画で済ませるケースが増えている。見逃し配信サービスも普及しているが、放映期間が限られていたり、CMが入ったりする。好きな時に好きなようにコンテンツが楽しめるのがレコーダーの強みでもある。レコーダーの良さを伝えられるかが今後の販売を左右するとみられる。