2025.08.01 TDKの4~6月連結 小型二次電池など堅調で増収

 TDKの2026年3月期第1四半期(25年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比3.3%増の5357億5300万円、営業利益同2.5%減の564億1900万円、税引前利益同17.2%減の576億3000万円、純利益同30.5%減の414億6200万円となった。

 ICT市場向けの小型二次電池やセンサー、HDD関連製品などの販売が増加し増収となったが、営業利益は為替の円高や自動車市場の調整が響き減益となった。為替の円高による1Q業績へのマイナス影響は、売上高で約376億円、営業利益で約71億円となった。

 「スマートフォン向けの部品需要は期初想定をやや上回ったが(米国関税関連での)前倒し生産分が入っていると考えており、通期の需要の見方は変えていない。BEV(バッテリー電気自動車)の需要は期初想定より少し減少している」(山西哲司副社長)。

 事業別業績は、受動部品事業は自動車市場向けを中心に販売が減少し、減収減益。センサ応用製品事業は自動車市場向けは販売が減少したが、ICT市場や産業機器市場向け販売増により増収増益となった。磁気応用製品事業はデータセンター用ニアラインHDD向けなどの販売が堅調に推移し、大幅な営業増益となった。エナジー応用製品事業はICT市場向け小型二次電池や産業機器向け中型二次電池などの販売増により、増収増益となった。

 通期連結業績は、期初時点で発表したメインシナリオおよびリスクシナリオの予想を据え置いた。