2025.09.12 LABI池袋本店が過去最大の“進化” ヤマダホールディングス・上野善紀社長兼COOが語る改装の狙い
取材に応じた上野社長兼COO
東京・池袋にあるヤマダデンキの旗艦店「LABI池袋本店」が12日、過去最大の改装により全面リニューアルオープンした。家具やインテリア雑貨などを4月にオープンした大塚家具の池袋ショールームに移設し、家電専門店としてリニューアル。約1万6500平方メートルの売り場を生かし家電の品ぞろえを1.5倍に増やした。「日本一の家電店」と言い切る上野善紀社長兼COO(最高執行責任者)に過去最大という改装の狙いや今後の店舗戦略を聞いた。
――LABI池袋本店はこれまでも改装を繰り返してきました。今回は過去最大と言い切ってよいのでしょうか。
上野社長兼COO 過去最大と言い切れる。きっかけはヨドバシ(カメラ)さんの進出だが、昨年10月ごろから改装の企画は立ち上がり、これまで40店ほど展開してきたライフセレクト店のノウハウも生かして日本一の店を池袋に作りたいと思った。ヤマダの中でも、競合を含めても家電の品ぞろえは日本一の店舗になったと思っている。
店外には大型ビジョンを設置した。ヨドバシさんが出店する西武池袋本店からでも良く見える。集客にもつなげられるはずだ。
――過去最大の投資規模でもありますか。
上野社長兼COO その通りだ。新店が1店建つ規模を投資している。池袋から全国に情報を発信する拠点にする。毎日イベントを開催し、その模様を店外の大型ビジョンで流し、集客につなげていく。
リユース品の品ぞろえも大幅に増やした。冷蔵庫と洗濯機で今でも月1万台近く売れているが、さらに販売を増やせるはずだ。
――今回のような改装を横展開する計画は。大塚家具のショールームがヤマダ店舗の近くにある立地はそう多くないのでは。
上野社長兼COO 例えば新宿などは検討の余地があるだろう。池袋のような立地関係は難しいところではあるが、大塚家具も業績は黒字化している。新店を出すといった選択肢も考えられる。
池袋で4月にオープンしたIDC OTSUKA 池袋ショールームは、低価格な家具から高級家具までフロアごとにコンセプトを決めて提案している。これまでの大塚家具の客層の中心である富裕層ばかりでなく、一般のお客さまも入りやすいよう意識した店づくりを実践している。
ヤマダポイントが使えるメリットなどで、LABI池袋本店と池袋ショールームとで相互送客ができており、客層も広がっている。こうした店舗展開には今後も期待ができる。