ノルウェーの半導体設計企業（ファブレス）、ノルディック・セミコンダクターは18日、無線通信用SoC（システム・オン・チップ）の新製品「nRF54LM20A」を発表した。性能のアップデートが中心で、スマートホーム機器やHID（ヒューマン・インターフェース・デバイス）などのワイヤレス製品への搭載を含め、幅広い用途を想定する。

　新製品は、低電力通信用SoCの「nRF54L」シリーズの一部。同シリーズは22nmプロセスを採用し、前世代と比べ処理性能で2倍、処理効率で3倍に高めた。消費電力は、最大で50％削減できるようにした。

　2MBの不揮発性メモリーと揮発性メモリーとしては512KBのRAM（随時書き込み読み出しメモリー）を搭載し、メモリーの面でシリーズを拡張する。これにより外部メモリーなしでスマートホーム機器に対応できる。

　無線通信規格として、ウエアラブルデバイスやHIDに使われる「Bluetooth LE」や、スマートホーム機器に用いる「Matter over Thread」などに対応していることも強みだ。コンシューマー、産業、ヘルスケア市場など幅広い用途を想定する。

　2026年第1四半期に量産開始を予定している。