2025.10.13 大阪・関西万博が閉幕、空飛ぶクルマなど最終日まで実証

最後まで盛況だった大阪・関西万博(大屋根リングの下)

 大阪・夢洲で4月から半年間にわたり開催されていた大阪・関西万博が13日、閉幕した。来場者数は関係者を含め約2800万人となり、閉幕が近づくにつれ20万人を超える日が続くなど盛況だった。最終日は閉会式などの各種セレモニーを実施。日本国際博覧会協会が会見を行い、今回の万博を総評した。

 大阪・関西万博は、エレクトロニクス業界からパナソニックグループやNTTグループなどのほか、三菱グループ、住友グループなど合計27の国内パビリオンが出展。海外からは158の国、7つの機関が参加した。

 会場のコンセプトは「未来社会の実験場」。各パビリオンでは、空飛ぶクルマのデモフライトや中堅・中小企業の未来の技術を披露する展示など、最終日まで社会実装に向けた実証を重ねていた。

 万博の象徴となっていた一周約2㎞の大屋根リングには常に人だかりができ、リング内側の海外パビリオンでは、現地の音楽ライブが繰り広げられ、盛り上がっていた。また、リング外側の国内パビリオンも、館内に入ろうとする人の長蛇の列が常にできていた。

 今回、意外な人気を博したのは、万博の公式キャラクターとなった「ミャクミャク」。万博協会は、大阪・関西万博の収支について230億~280億円の黒字見通しを弾き出した。入場チケットの売り上げのほか、ミャクミャクなどのライセンス収入が寄与したためだ。この収益は、万博のレガシーを未来に残す事業などに充てるという。

 万博協会では、万博成否の判断材料を①事故を起こさない②赤字を出さない③多くの来場者―の3つの条件を挙げている。13日、会見に臨んだ十倉雅和会長は「安全で快適に足を運んでもらうため、努力を重ねた。1000人近い職人が毎日改善し、ベストを尽くした」と評価した。石毛博行事務総長も「成否は来場者、参加者の1人1人の評価次第。大きな国際イベントをしっかりやりきったということがレガシーとなっている」と総括した。

 次回の国際万博は2030年にサウジアラビアのリヤドで開催される予定だ。