2025.10.31 シンガポール工場起工 インド、東南アジア市場強化へ テクセンドフォトマスク

シンガポール工場の完成予定図

起工式にはシンガポール政府関係者も出席した起工式にはシンガポール政府関係者も出席した

 半導体製造に使う部材のフォトマスクを手掛けるテクセンドフォトマスクは31日、シンガポールに設立する新工場の起工式を行った。同社は16日に東京証券取引所プライム市場に上場したばかり。グローバルで各半導体製造拠点近くに工場を建設し、迅速な製品供給体制を築く。

 シンガポール後部の主要工業地帯「30 Tampines Industrial Avenue 3」に工場を建設する。東南アジア、インド市場の成長に応えることが狙いだ。敷地面積は15200㎡。来年の稼働を予定する。

 同社は半導体の回路パターンをウエハーに描画するリソグラフィー工程で、露光装置の光を透過、遮断する領域を持つ原版であるフォトマスクの専業メーカー。2022年に現TOPPANホールディングスから分離し、16日にプライム上場を果たした。

 グローバルで8の製造拠点を有しており、今回、シンガポールが加わる。各地の半導体製造拠点近くに工場を建設することで迅速に供給できる体制を作り、半導体部材の「地産地消」を目指す戦略だ。

 工場では、AI(人工知能)を活用した自動生産管理システムと自動製造ラインを導入する。生産性を向上させるほか、歩留まり(良品率)改善にもつながるという。