2026.02.03 仏ダッソー・システムズ、米国で年次イベント開幕 製造業DXの可能性を世界へ発信
登壇したダッソー・システムズのダロズCEO=米ヒューストン
3次元(3D)CAD(コンピューターによる設計)用ソフトウエアの世界大手、仏ダッソー・システムズは1日(現地時間)、ユーザー向け年次イベント「3DEXPERIENCE World 2026」を米テキサス州ヒューストンで開幕した。世界各国からエンジニアら数千人の関係者が参加する中、設計から製造までを仮想空間で統合する次世代デジタル基盤「3D UNIV+RSES(3Dユニバース)」の構想と人工知能(AI)活用の戦略を世界に向けて発信。初日に同社幹部らが、ものづくりを変革する可能性を強調した。会期は4日まで。
同社は2025年2月、知的財産(IP)の管理を一貫して行うライフサイクル管理機能「POWER’by」を中核に、複数の生成AIを統合した新サービス「3D UNIV+RSES」の提供を始めた。
今回のイベントでは、「支援型」「予測型」「生成型」といったAIを包括的に捉えた取り組みを紹介。設計やシミュレーションから製造やガバナンス(統治)に至る各工程の効率性や持続可能性などを追求する姿勢を鮮明に打ち出した。
ダロスCEO、AIで「人の力」拡張を強調
2日に行われた基調講演では、同社のパスカル・ダロズ最高経営責任者(CEO)が、「世界では、より多くの機械やインフラ、医療機器、そしてより複雑なシステムが求められている。これらは人間の判断なしには実現しない」と力説。その上で、「AIは責任を免除するものではなく、むしろ責任を増大させる。だからこそ、AIはエンジニアを置き換える存在ではなく、その能力を高める力、いわば乗数のような存在だ」と力を込めた。
また、基調講演には、米半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアンCEOのほか、6000件以上の特許を持つハッカー兼発明家のパブロス・ホルマン氏らが登壇し、デジタル技術が製造業にもたらす変革の可能性を示す。
生成AIをはじめとする先端技術を設計・製造プロセスにどう組み込み、人とAIの役割分担をいかに最適化するかが、産業界の競争力を左右する。今回のイベントは、製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の今後を占う舞台として国内外から注目を集めそうだ。









