2026.02.09 【コネクター総合特集】コネクター市場、中長期での成長基調が継続 車の高機能化やAI関連などが需要をけん引

コネクター各社は今後も成長分野向けの新製品開発を強化する(高電流と免振構造を両立した基板対基板コネクター)

  コネクター市場は、中長期の成長基調が続いている。情報通信技術の高度化やモビリティー革新、社会全体のデジタル化・スマート化の進展がコネクター市場を活性化させている。生成AI(人工知能)の普及や半導体技術の高度化も、コネクターの技術革新を求めている。コネクターメーカー各社は、2026年も次世代ニーズに対応するR&D(研究開発)やグローバル体制拡充を推進する。

 コネクターのグローバル市場は、2010年代から中長期の拡大基調が続いている。19年から20年前半は中国経済停滞やコロナ禍の影響で需要が落ち込んだが、その後は堅調に回復。特に21年から22年は巣ごもり・リモート関連でのデジタルシフトや、ADAS(先進運転支援システム)、xEV(電動車)関連などがけん引し、世界のコネクター市場は高い成長を遂げた。

世界市場は回復基調
 22年秋から23年はコロナ特需からの反動減や中国経済の一段の低迷などにより停滞したが、24年はモバイル端末需要の回復やAIサーバー・データセンター(DC)市場の成長、ADAS関連などがけん引し、需要が反転した。

 25年のコネクター市場は、年初時点では米相互関税や米中摩擦激化などによる影響が懸念されたが、米関税の影響は軽微で、AI関連需要の増大や産機需要の回復もあり、堅調に市場が推移した。電子情報技術産業協会(JEITA)が発表した25年4~11月累計のコネクターグローバル出荷額は、前年同期比3%増の4391億円。26年も緩やかな成長の継続が予想されている。

CASEと生成AIが需要創出
 コネクター市場を支えているのは、CASEをメガトレンドとする車の高機能化や、ハイエンドスマートフォンの需要増大、生成AIがけん引するサーバー/DC関連市場の拡大、半導体市場の活性化など。このほか、ウエアラブル端末や新エネルギー関連の需要増もコネクター市場を押し上げている。政府の防衛予算拡大を背景に防衛関連での需要増も見込まれる。

 一方で、最近のコネクター業界を取り巻く環境は、米関税問題や米中摩擦激化、日中関係悪化、さらに金や銅などの材料価格高騰など、さまざまなリスク要因もある。コネクター各社は、市場や顧客動向を注意深くリサーチすることで、市場変化への迅速な対応に努めている。

 コネクターの主要マーケットである自動車、ICT機器、産業機器、通信インフラなどでは、いずれも急速な技術革新が進行中で、コネクターの技術革新を促している。技術進化のスピードが速まる中、最近は日本のコネクターメーカー同士の技術提携や販売提携などのアライアンスも活発化している。

 社会全体のデジタル化やスマート化が進む中、接続技術の重要性はますます高まる。各社は高度なコネクション技術を駆使し、顧客や社会の課題解決に向けたソリューション提案に全力を挙げる。