2026.07.01 日立、駅業務を統合支援する「駅スイート」提供 現場と管理双方の業務効率化を後押し

「駅スイート」のイメージ図 (提供:日立製作所)

 日立製作所は1日、鉄道事業者向けに駅係員や乗務員の多様な業務をデジタルで支援する機能を集約した「駅業務アプリケーションスイート(駅スイート)」の提供を同日に始めたと発表した。現場と管理の双方の視点から、多岐にわたる駅業務の効率化と高度化を後押しする。

 今回の駅スイートは、駅係員や乗務員らが日々行っている案内や連絡などの業務を支援する複数のアプリを、スマートデバイスとWebアプリで統合的に提供する「SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)型アプリ」。多様なサービスを束ねる基盤「スーパーアプリ」と、その上で動作する専用機能「ミニアプリ」で構成される。

 具体的には、コミュニケーション支援や作業ダイヤ管理、巡回・点呼管理など、駅係員のさまざまな業務をアプリに集約。駅係員は「その日やるべきこと」や「いま優先すべき対応」を一つの画面上で把握できる。これにより、急な連絡や突発的な作業が発生した場合でも重要な情報を見落とすことなく、画面の案内に沿って次の行動に移ることができる。

 管理職向けのWebアプリでは、現場で利用する業務支援機能の設定や利用状況を一元的に管理できる。現場で行われた作業内容は記録として残り、複数の駅での業務の進捗や実施状況をリアルタイムで確認できる。

 すでに駅スイートは、相模鉄道の協力を得て2025年度に行った実証実験で、その有効性や業務への適合性を確認し、サービス化につなげた。7月中に同社の全駅への適用を目指し、検討を進めている。

 鉄道業界では、労働人口の減少や業務の複雑化などにより、 駅係員が担う役割や負担が増大している。現場業務が多岐にわたる中、駅運営全体を円滑にマネジメントする取り組みの重要性が高まっている。 日立は今後、鉄道事業者への導入を拡大するとともに、現場で得た知見を生かし、駅業務を支援する機能を継続的に拡充していく。将来的には、電力や航空、公共などの分野も視野に入れ、多様な現場業務の高度化を支援することを目指す。