2021.05.28 三菱電機福山製作所・竹内敏惠所長に抱負を聞く遮断器、計測器、省エネソリューションの提案強化

竹内 所長

 配電制御分野で業界をリードする三菱電機福山製作所(広島県福山市)の所長に4月1日付で就任した竹内敏惠所長に、同製作所の今年度の重点施策と今後の抱負を聞いた。コロナ禍でも安定した事業で2000人のスタッフを率いるパワーの源にも迫った。

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 ―就任されての福山製作所の印象は。

 竹内所長 2012年から4年間、福山製作所に在籍していたが街の雰囲気は当時と変わっていません。赴任してから感じるのは、みんな元気で頑張っているという印象。

 ―福山製作所で注力分野と期待商品は。

 竹内所長 当製作所のトップ製品は遮断器。国内市場の50%以上のトップシェアを持っている。ここをしっかり維持強化していく。コロナ禍で少し厳しい時期もあったが、半導体、自動車メーカーの投資が国内外ともに活況になってきたので、遮断器としては19年以上の売り上げを目指してアクセルを踏んでいきたい。

 遮断器、計測器に加えて省エネにつながるソリューションの提案を行っている。20年10月には人工知能(AI)を搭載した省エネ分析・診断アプリケーション(エコアドバイザー)を販売している。電気は目に見えないので、無駄遣いをしているとか、足りないのにギリギリで操業しているとか、どのような使い方をしているかが分からない。エコアドバイザーの活用で電気の使用状況が一目で分かる。

 導入事例では工場の一つのラインで30%の削減効果があった。ユーザーサイドで電力の見える化と省エネのやり方をアドバイスすることができる。

 ―今後の目標、見通しは。

 竹内所長 遮断器、計測制御装置は非常に歴史が長く、社会インフラの中で安全を維持するのに必要な機器。皆さまに安心、継続して使っていただけるように事業を安定して盛り上げていきたいと考えている。

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 【竹内敏惠所長プロフィル】▽出身=大阪府▽生年月日=1965年10月28日▽学歴=大阪大学理学部数学科卒業▽学位=05年9月、東京大学工学博士(電気工学)取得▽主な職歴=88年4月三菱電機入社、同中央研究所(現先端技術総合研究所)に配属。10年4月同所電機システム技術部長、12年4月福山製作所遮断器製造部長、19年4月電力システム製作所副所長、21年4月三菱電機福山製作所長▽趣味=ゴルフ、お酒。特に赤ワイン▽モットー=いつも笑顔で前向きに。(広島)