岸田文雄新政権でデジタル相に就任した牧島かれん氏は13日、報道陣のグループインタビューに応じ、岸田政権が成長戦略の一つとして掲げる「デジタル田園都市国家構想」を地方創生につなげることに意欲を示した。官民共通の課題であるデジタルトランスフォーメーション（DX、デジタル変革）の旗振り役を担う考えも強調した。

　牧島デジタル相は、全国各地にデジタルインフラを整備して地方活性化につなげる同構想に言及。「予算規模はこれから具体的に詰めていく。イメージは、それぞれが望む場所で望む生活の質を得られるようにすること。デジタルの技術の恩恵を皆さんが感じてもらえるようにしたい」と述べた。

　DXやデータの活用戦略を経済成長につなげる課題に関しては、「『DXをやる役所なんだ』というところを発信していきたい」と力説。さらに「準公共分野の教育、医療、介護、健康、防災・減災・災害対応から第一次産業に至るまで、『DXさせるんだ』という意識でデータを活用していく」とも語った。

　行政改革相と規制改革相を兼任する牧島氏は、デジタル社会が当たり前になる前の時代から続く慣習や制度・ルールに目を向けた上で、デジタル政策と行政・規制改革を一体的に進める決意も表明。「（従前からの慣習や制度・ルールは）各省庁にも各産業界にもある。デジタル社会に合わせた改革にしなければいけない」と力を込めた。
（15日付電波新聞情通面、電波新聞デジタルに詳細を掲載します。）