2019.12.03 【新4K8K衛星放送特集】新4K8K衛星放送1周年セレモニー開催 2年目に向けた体制整う

新4K8K衛星放送1周年セレモニー

あいさつする福田理事長あいさつする福田理事長

 昨年12月1日に新4K8K衛星放送開始から1周年を記念したセレモニーが11月28日に開催された。放送サービス高度化推進協会(A-PAB)の関係者をはじめ、放送事業者らが登壇し、新4K8K衛星放送の普及に向けた期待などが語られた。

 冒頭、壇上に上がったA-PABの福田俊男理事長は「昨年12月1日に新4K8K衛星放送が始まって1年になり、2年目に突入する。10月末までに視聴可能台数は210万台をようやく超えた。

 放送開始直後は足踏み状態だったが、機器がそろってきたことや来年の東京五輪・パラリンピックへの期待感が高まっており、順調に伸びている。五輪イヤーになる来年は、受信機のラインアップとピュア4Kコンテンツが増え、いよいよ2年目に向けた体制が整ってきた」とあいさつ。また、「NHKと民間放送の放送事業者やメーカー、販売皆さまとより協力を深めて、4K8Kの普及に一層力を注いでいく」と強調した。

 来賓として、寺田稔総務副大臣が登壇し、「いよいよ来年は東京五輪・パラリンピック、25年は大阪万博も控えている。今後もさらなる4K8K普及に向け、設備の促進、魅力的なコンテンツを期待したい。総務省としては関係事業者と団体の皆さまとともに受信環境の整備や周知、情報発信などに取り組んでいく」と語った。

 NHKの上田良一会長は、「世界で初めて8K放送を開始した。海外でもその価値が認められつつある。来年は史上最大規模の放送サービスを提供する。さらなる4K8K普及推進のために、引き続き先導的な役割を果たす」と意欲を見せた。

 日本民間放送連盟の大久保好男会長は「4Kのコンテンツが増えてきた。来年の東京五輪は普及の好機となり、4K放送が成長していくよう努力していく」と述べた。

 電子情報技術産業協会(JEITA)AVC部会代表を務める東芝映像ソリューションの安木成次郎取締役上席副社長は「新4K8K衛星放送の普及により、豊かな暮らしを実感できる環境づくりに努力していく」と話した。

【新4K8K衛星放送特集】目次

視聴機器、10月末で累計218万6000台 4Kテレビのチューナ搭載当たり前に
●新4K8K衛星放送1周年セレモニー開催 2年目に向けた体制整う
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