2019.12.03 【新4K8K衛星放送特集】朋栄 マルチパーパスシグナルプロセッサ「FA-9600」など4K・8K制作ニーズ対応

マルチパーパスシグナルプロセッサ「FA-9600」

 朋栄は、4K・8K制作時代のニーズに応える製品ラインアップを提供している。

 新BS/CS衛星放送を使用した4K・8K実用放送が始まって1年が過ぎた。20年は東京五輪開催に向けて新BS/CS対応チューナ内蔵4K・8Kテレビ、新BS/CS対応チューナ内蔵4Kレコーダの普及にさらに弾みがつきそうだ。

 テレビ、レコーダの普及にはコンテンツの充実が欠かせない。4K・8K時代のライブ制作ではダイナミックレンジ変換、色域変換が不可欠となる。マルチパーパスシグナルプロセッサ「FA-9600」は2系統の信号処理ごとにダイナミックレンジ変換機能、色域変換機能、フレームディレイ機能を持ち、4K UHD/HDサイマル制作、HDR制作、広色域変換の全てに対応できる。

 既に、信号分配設備、スタジオサブ、送出設備、中継車など様々なシーンで活用している。アップ/ダウン/クロスコンバータを追加することでSDから4K UHDまでの解像度変換、インターレース/プログレッシブ変換、3G-SDIにおけるLevel A/B変換に対応可能。

 さらに、HDR拡張オプションでソニーが提唱するHDR映像制作ワークフローSR Live for HDRにも対応する。SFPC4によるIP送受信機能や、Ember+プロトコルによる機器制御も追加でき、今後のIP/SDIの機器混在環境にも有効だ。

 英国InSync Technology Products社と4K・8K制作用のコンバータを共同開発し、ワールドワイドに独占供給している。8K中継車や8Kスタジオ向けに、16 link 3G-SDI入力またはQuad link 12G-SDI入力が可能な8Kフレームシンクロナイザ「IF8K-FSCC」を提供。8K-422に対応しており、カラーコレクタ、MADIオーディオなどを活用しながらQuad link 12G-SDI出力できる。

 4K・8K時代はノンリニア制作においても効率化が求められる。4K編集環境をベースに、4K UHD出力をHDコンテンツ、8KコンテンツとしてプレビューできるようにInSync社と共同開発した、4Kダウンコンバータ「IF4K-DNC-A」、8Kアップコンバータ「IF8K-UCN」だ。

 4K UHDからHDへのダウンコンバートが可能なIF4K-DNC-Aは従来製品よりも画質を向上させた。解像度変換と同時に、ITU-R BT.2020からITU-R BT.709への色域変換、HLGからSDRへのダイナミックレンジ変換、ガンマカーブを2.0/2.4から指定できる。

 IF8K-UCNは、HDまたは4K UHDから8K DG(デュアルグリーン)にアップコンバートでき、ITU-R BT.2020への色域変換、HDのインターレース入力からのプログレッシブ変換も可能だ。

【新4K8K衛星放送特集】目次

視聴機器、10月末で累計218万6000台 4Kテレビのチューナ搭載当たり前に
新4K8K衛星放送1周年セレモニー開催 2年目に向けた体制整う
NHK編成局 稲毛重行専任局長と落合淳編成主幹に聞く年末年始のコンテンツ見どころ
パナソニック 4Kテレビ全シリーズにチューナ搭載
●朋栄 マルチパーパスシグナルプロセッサ「FA-9600」など4K・8K制作ニーズ対応
カナレ電気 容量バリエーションと高速性両立のストレージ提案