主要カーナビゲーションシステム各社は夏商戦に向けて、マイカーでの移動の楽しさを提案していく。依然として部品不足などの影響を受けているものの、製品供給の安定化を進めながら需要の喚起と刈り取りに努めていく。

　パナソニックは、車種を問わず大画面ナビが装着できる10インチ有機ELディスプレー搭載のF1Xシリーズを訴求していく計画で、カー用品店以外の販路への提案も加速させる。新型車のみならず既販車にも幅広く大画面が取り付けられるだけでなく、最新モデルはエンジンを刷新しスマートフォンのような操作性と高画質な地図表示も特徴。連携する2カメラの高画質ドライブレコーダーとのセット提案や、ブルーレイ再生などを強みに販路を広げていく計画だ。

　パイオニアは、3月に発売したナビとドライブレコーダーと通信が一体となった新車載端末「NP1」を前面に出し、新たな需要を開拓していく。ドライブレコーダーのようなデザインでありながら、本格的なナビ機能を装備。音声だけでナビの操作ができ、助手席の人と対話しているような感覚で目的地に行ける。購入後も常に最新の機能にアップデートするため、既存のナビでは満足しないユーザーや高機能ドライブレコーダーを検討しているユーザーなど、幅広く実機を体感してもらえるようにする。

　JVCケンウッドは、ケンウッド「彩速ナビ」で大画面9インチのフローティングディスプレーモデルで大画面を訴求するとともに、スマホなどとワイヤレスでつながり高音質な音楽が楽しめるワイヤレスミラーリングを前面に出していく。さらにミラー型のドライブレコーダーとの連携などで、安全面での提案をしてく。

　アルパインは、車種専用の大画面ナビ「ビッグX」シリーズをはじめ、大画面ディスプレーオーディオ「ビッグDA」を訴求していく。スマホとの連携もでき、ネットワーク経由で製品も進化する。安心安全では電子ミラーやドライブレコーダーなども製品群にそろえ、セット提案なども進める。

　カーナビやオーディオ取り付けキットを手掛けるカナック企画は、純正オーディオの音を良くする提案を始める。純正ナビやディスプレーオーディオの背面コネクターに挟み込み出力信号が取れるコードで、外部アンプやアンプ付きウーハー（チューンアップウーハー）などの接続が簡単にできるようになる。純正システムの交換が難しい車種も出ていることから、より簡単に高音質化できることを訴求していくとしている。