2022.08.04 ホンダロックを完全子会社化ミネベアミツミ、全株式を取得

 ミネベアミツミは4日、本田技研工業の子会社、ホンダロック(宮崎市)の全株式を取得し、完全子会社化すると発表した。本田技研と株式譲渡契約を同日付で締結した。取得価額は非開示。車載をはじめセキュリティーキーなどを強化する一環とみられる。取り引き完了は年内の予定。

 ホンダロックは1962年設立で、売上高(連結)は1000億円前後で推移し、従業員約9000人(同)。セーフティー&セキュリティーをキーポイントに、自動車の鍵と錠(Security)の分野と安全(Safety)に係わる高機能、高性能・高品質で安価な製品を手掛ける。

 ミネベアミツミは、ユーシンとの経営統合以降、自動車の開閉機構やスマートロックの進化を進めている。ホンダロックの子会社化を通じ、かねて掲げる「相合」をこうした分野で強化し、相乗効果を発揮する。さらにホンダのサプライヤーとして様々な分野で協力関係を構築しうるとしている。

 ホンダロックは、車載だけではなく、産業向けや住宅向けといった非自動車領域も視野に、「ミネベアミツミの下で事業を運営することが将来的な事業成長につながる」としている。

 ミネベアミツミは先週も、本多通信工業などコネクタ―2社を傘下に収める方針を発表したばかりで、M&Aを積極展開している形。ホンダロックの傘下入りは、この1~2年の間に具体化したもよう。ミネベアミツミにとっては、ソニーグループとの提携も打ち出すホンダとの接点・関係強化にもなる形で、モビリティー分野でさらなる展開につながる可能性もありそうだ。

(5日付電波新聞/電波新聞デジタルで関連記事を掲載)