2022.11.14 レンチンの原理でプラのリサイクル マイクロ波化学、実証設備

完成した設備

 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構や、大手化学とも協業しているマイクロ波化学(大阪府吹田市)は、廃棄プラスチック問題の解決や脱炭素社会の構築に向け、マイクロ波を使う汎用(はんよう)実証設備が完成したと発表した。1日あたり1トンの処理能力を持つもので、国内初となる。今年度内に設備を本格稼働させ、実証試験を進める予定。科学・素材産業のスタンダードになるか注目されそうだ。

 同社はレンジと同様のマイクロ波の技術を活用して、資源循環を通じたサーキュラーエコノミーを目指している。
 廃プラを分解して原料に戻し、製品を作る「ケミカルリサイクル」は、既存技術では大量の熱が要り、そのエネルギーやCO₂、コスト、安全性が課題とされてきた。それを克服するべく取り組み、今回、実証設備完成にこぎつけた。

 今回の取り組みは、NEDOのプロジェクトの一環。マイクロ波プロセスを応用したプラスチックの新規ケミカルリサイクルとして期待される。

 (15日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)