2023.01.17 コンポスト活用の集電や超小集電でセミナー 19日に秋葉原で トライポッド・デザインが開催 CES出展の報告も

CESでのブースの模様

CESブースの展示の一部CESブースの展示の一部

 一般的なエナジーハーベスティングより進んだ集電技術開発に取り組むトライポッド・デザイン(東京都千代田区)は19日、コンポストを活用しての集電や、超小集電(MPC:Micropowe Collection)を巡るセミナーを、東京都千代田区外神田の秋葉原UDX NEXT-2で開く。CES2023への出展の報告なども披露される。

 MPCは、東大大学院の特任教授や、名古屋大医学部客員教授などを歴任し、デザイナーとしても活躍する同社の中川聰CEOらが開発した技術。茨城県常陸太田市で、技術のデモや実装を図る舞台となる実験棟も設け、大手企業などとの連携も進め、国内外で注目されている。従来、土壌や水、植物など、さまざまなものを対象に、電極を使って電圧を発生させ、電気を集める技術を進めてきた。

 製品化のめどもつき始め、また食品ロスを使ったコンポスト(堆肥)のさまざまな活用にも乗り出していることから、エコシステムのパートナーを募る意味も込めて、セミナーを開催する。

 前半の第1部では「J-COMPOST Project」として、食品残渣(ざんさ)の再生循環型活用を目指す取り組みを披露。草木灰による古式農法や、コンポスターの技術開発、コンポストと微生物、コンポスト市場の課題解決などの講演がある。

 コンポストは従来、主に肥料として活用されているが、これを工業製品に活用したり、集電したりする。既に東京・丸の内のパレスホテルと提携して、生ごみをコンポストにし、クリスマスツリーの電飾の電源とする実績を重ねており、そうした取り組みも踏まえ、コンポストとMPC技術などについて解説される。ニューヨークのコンポスト事業の紹介もある。

 また、後半の第2部では、超小集電技術を開発テーマとした企業コンソーシアムに向けての内容が中心。超小集電実験棟のプロジェクトや小型衛星と連携してのプロジェクト、製品のブランドデザイン、環境センシングの未来、MPCの未来市場開拓、CESの報告などがある。

 CESやCEATECでもこれまで、展示や講演で注目されてきたが、今回のCESではより社会実装に近づいた内容の展示とあって、反響も大きかったという。「さまざまな業種から連携の打診があった」と中川CEOは手応えを話す。

 第1部が午後1時~3時30分、第2部が同4時~6時30分。同6時30分からは懇親の賀詞交歓会がある。いずれも参加無料。参加は次のフォームから。https://forms.gle/4QMohq2oAsX7tLNK7