2023.01.24 独の難関サーキットでAI活用 富士通が走路の安全対策支援

AIでサーキットを走る車両などを瞬時に識別できる(提供=富士通)

AIでサーキットの構成要素を可視化できる(提供=富士通)AIでサーキットの構成要素を可視化できる(提供=富士通)

 世界最長で難易度が高い自動車競技の舞台として世界的に知られるドイツのサーキットに、人工知能(AI)を活用して走路の安全対策を強化するシステムが導入された。仕掛けたのは富士通だ。

 富士通は、独サーキット運営会社ニュルブルクリンクの安全対策を支援する一環で、実証実験を経てシステムの本格導入を決めた。

 威力を発揮するのは、走路上の車両や人物を瞬時に識別する「AI画像認識機能」。同機能を搭載したシステムを、約21キロメートルにおよぶレーストラック「ノルドシュライフェ」で運用する。

 ニュルブルクリンクは、2025年のグランプリレースシーズンまでにシステムを実運用する計画。今後2年間で、レーストラック全域にHDカメラ100台を増設するとともに、AI機能を強化。走路上での事故や人の侵入などをカメラが捉えると、その情報を受信したAIが安全上の問題を識別し、LED(発光ダイオード)ディスプレーなどを通じてドライバーに警告するという。

(25日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)