2023.02.16 兵庫県三田市で中型自動運転バスの実証実験 スマートポールの活用も実施

実証実験の模様

車内には運行状況を映し出すモニターも車内には運行状況を映し出すモニターも

 中型自動運転バスの実証実験が13日から兵庫県三田市で再び始まった。障害物の検知やハンドル、アクセル、ブレーキ操作を自動制御し走行するバス車両が市内にあるウッディタウン地区を駆け抜けた。交差点での飛び出し検知などによる自動運転車両への情報を伝達するスマートポールについても実験を行った。

 実験は2020年度に続き、2回目。実証期間は26日まで。三田市が主導し、バスの運行管理として神姫バス、車両提供として先進モビリティが協力。自動運転レベルは2。前回の実証実験と同様、ハンドル、アクセル、ブレーキ操作の自動制御を施したバス車両を使用し、安全性や乗り心地、課題などを確認した。

 今回の循環ルートは前回15カ所だった停留所を19カ所に拡大。信号がない公園近くの交差点を通過するルートもあえて設定。その交差点に各種センサー、通信機器を取り付けた多機能電柱のスマートポールを2台設置した。

 バスには通信アンテナやLiDAR、ステレオカメラ、障害物検知カメラなどを設置。位置の把握はGNSSアンテナを活用。安全のため運転士と保安員が乗車し、必要が生じた場合に応じて手動で停止や障害物回避を実施。停留所からの発車時のみ、ボタンを押してバスを発車させた。

 車内ではハンドル、側面、後方、前方のカメラ映像、速度やアクセル、ブレーキの状況、信号の色の認識状況、接近物体を知らせる情報を確認することが可能だ。実証では発車時のスムーズな加速、ゆっくりと減速する状況から、追い越し車両、人の確認や停車している車両の回避なども自動で行う状況も確認した。

 定員は32人(着席26人)。運賃は無料(事前予約不要、誰でも乗車可能)。1日6便を走らせる。
(20日付の電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)