2023.03.20 キヤノンが力覚センサー開発 業界初、エンコーダー搭載
キヤノンが初めて開発した力覚センサー。一般的な製品に比べ約20%の薄型化が実現した
キヤノンは力を検知する「力覚センサー」を開発した。
来月発売する「FH-300-20」は、モーター軸の回転角度や位置の変化を検出するエンコーダーを業界で初めて搭載した。
LED、光を検出する受光部がワンチップになった自社開発の光学式エンコーダー。同社によると、エンコーダーを用いた力覚センサーは業界で初。
厚さ約20ミリメートルで、一般的な力覚センサーに比べ約20%の薄型化が実現した。
一方向を測定するエンコーダーのチップを同一基板上に複数個配置し、XYZの3軸と、各回転(モーメント)方向の3軸の計6軸測定できるのが特長だ。
主な用途として想定されるのがロボットアーム。力覚センサーを取り付けることでアームにかかる力を数値化し、微細な力加減が必要な作業に活用できる。
組み立て作業の現場では、コネクターの挿入や、部品の研磨などに力覚センサーを使用。新製品は6軸を計測できるため、重量計測も可能だ。
産業用途以外では、介護やヘルスケア領域が有望だ。人体に優しく接するのにふさわしい力を計測・制御できるため、介護ロボットやマッサージロボットなどの領域にも展開していきたい考えだ。
(22日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)