2023.10.11 関西大学が吹田に新キャンパス 学部新設も予定
武田薬品工業の研修施設だった土地・建物を活用した「吹田みらいキャンパス」。 Suita サスティナブル・スマートタウンや北大阪健康医療都市にほど近い立地だ
関西大学は11日、大阪府吹田市に五つ目のキャンパス「吹田みらいキャンパス」を開設した。武田薬品工業の研修施設を買い取り、国際学生寮や部活動の運動施設として活用するほか、2025年4月には新たに「ビジネスデータサイエンス学部」を新設する方針だ。
11日に行われた開設式で、芝井敬司理事長は「キャンパス名には、この吹田・摂津の地から全国へ、そして世界へとつながる、未来の人材育成への想いを込めた。当学が重視するSDGs(持続可能な開発目標)の観点から、既存の施設を可能な限りそのまま活用していく」と語った。
新キャンパスは、既存の千里山キャンパスから北東へ2.2キロメートル離れた、吹田市山田南の土地約7万5000平方メートル。武田薬品工業が研修施設として所有していた土地と建物(延べ床面積2万7000平方メートル)の売買契約を3月31日付で締結している。
施設の改修などは最小限に抑え、調度品や設備もそのまま活用する。需要を満たせていなかった国際学生寮に宿泊室244室を充て、24年4月から使用を開始予定。ラグビー部などスポーツ部活動にグラウンドを提供する方針で、使用開始時期を調整中だという。
25年4月からビジネスデータサイエンス学部の新設を目指す。 周辺では、パナソニックが推進するSuita サスティナブル・スマート・タウンで住民のPHR(パーソナルヘルスケアレコード)を活用した健康情報一見管理の取り組みや、国立循環器病研究センター(国循)を中心としたまちづくり、北大阪健康医療都市が進んでいる。
前田裕学長は「国循とは連携協定を結んでおり、新キャンパスをハブとした共同研究が加速すればと期待している。地域住民との取り組みも検討中だ」と語った。
(18日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)