クラレは、LED関連材料として、LED反射板用材料の耐熱性ポリアミド「ジェネスタ」を展開。IT機器向けのほか、LED照明や自動車車室内照明、看板ディスプレー向けLEDなどの用途に採用されている。

　ジェネスタは同社が世界で初めて工業化したノナンジアミン（炭素数9のジアミン）を使用したポリアミド樹脂（PA9T）。芳香環と高級脂肪族鎖からなるユニークな化学構造の半芳香族ポリアミドで、耐熱性、低給吸水性、耐薬品性などの優れた特徴を持つ。

　用途は、LED反射板やコネクターなどリフロー対応電子部品が大半を占めているが、近年は自動車部品向け需要も拡大している。LED反射板では、スマートフォンやタブレット、液晶テレビバックライト反射板向けなどで販売を伸ばしてきた。

　特にコロナ禍以降は、在宅ワーク需要増から、パソコン（PC）やタブレット用などが好調に推移した。

　さらにLED照明や自動車（車室内LEDランプ、カーナビなど）向けLEDなどでも引き合いが増加。照明用は中国のLED化率上昇などが需要を押し上げている。自動車向けでは、ピッチの小径化に伴い、信頼性の高いジェネスタが評価されており、採用が進んでいる。

　ジェネスタ事業では世界10カ国・13拠点に販売や技術サービスの担当者を配置。国内ではCAE解析を行う「つくば研究センター」による顧客との協創を推進する。