2024.01.09 【製造技術総合特集】製造装置 主要各社の24年戦略 日本精工

下村 執行役員

遠隔監視型CMSを市場投入
BKV社の状態監視システム核に

 日本精工(NSK)は、CMS(コンディショニング・モニタリング・システム=状態監視システム)を成長分野に掲げ、M&Aにより2021年3月にグループ化したドイツのBKV社(ブリュエル・ケアー・バイブロ社)との本格的な事業を23年からスタートした。

 CMSは機械設備の重要な要素部品である軸受、直動製品などの稼働状態をセンシングすることにより、機械設備の異常や故障を予知しトラブルを未然に防ぐ。

 BKV社はCMS装置・センサーの製造販売、状態監視サービスを主要事業とし、石油化学プラントや発電設備などを欧州のほか世界各国に納入している。

 下村祐二執行役員産業機械事業本部CMS本部長は「BKV社の豊富なCMSプラットフォームと当社がトライボロジー技術で培ってきた軸受、ボールねじ、直動製品の振動診断技術をBKV社のCMSプラットフォームと融合し、次世代の予知保全システムとしてセンシングからデータ解析、リコンディショニングまで総合的なCMSサービスを提供する。CMSの需要は労働人口、製造業のDX化の進展などにより国や地域によって異なるが、エンドユーザーの製造業と市場を共創し、拡大していきたい」と語る。

 状態監視のBKV社に加えて、米アライアンス社の軸受リコンディショニング事業も買収しており、CMSのトータルソリューションプロバイダーを目指す。

 BKV社の遠隔監視型CMSを1月から日本市場に投入する。BKV社の常時監視用状態監視システムにワイヤレスセンサー、ゲートウェイ、日本精工の診断技術によるクラウドサービスを付加し、ワイヤレスソリューションとして提供する。

 BKV社の状態監視システムは回転系だが、日本精工の直動製品に対する独自の診断技術を融合したシステムの開発を進めている。パイロットユーザーの実機検証を進め、24年の市場投入を目指している。

 下村CMS本部長は「今後はBKV社のCMSプラットフォームを核にしたサービスを充実する」と述べている。