2024.01.11 能登半島地震 村田製作所など電子部品業界が対応に全力
能登半島地震で、周辺に集積している電子部品関連各社が引き続き対応に注力している。
北陸地方が事業の中心地となっている村田製作所は、令和6年能登半島地震発生の1日に即刻、本社に管理本部メンバーを中心とする「危機管理対応チーム」を発足。北陸3県にある13工場の約1万3000人の従業員とその家族の安否確認、工場の被災状況、インフラ、設備の状態など現地との情報共有や支援、生産復旧準備などに努めている。
まず、最優先で安否確認作業を行っている。また、サプライチェーンについてもパートナー企業と情報共有し、協力しながら影響を最小化させる動きを進めている。グループ生産子会社のインフラと設備の被災状況を確認。安全確認・確保できた工場から順次生産を再開している。
日本ガイシは9日、能登半島地震の影響を発表。北陸地方にあるNGKグループの拠点(日本ガイシ石川工場、日本ガイシ北陸営業所、NGKセラミックデバイス石川工場、北陸エナジス、NGKフィルテック北陸出張所)の従業者全員の無事を確認した。
生産拠点(日本ガイシ石川工場、NGKセラミックデバイス石川工場、北陸エナジス)では建物・設備で破損などを確認し、個別に対応を進めており、生産に向け準備していく。
ジャパンディスプレイ(JDI)も9日、能登半島地震に伴う状況を発表した。石川工場(石川県川北町)を含め、全従業員に人的被害がないことを確認。また同工場で、配管の損傷や漏水、ボイラー停止などが発生していたが、従業員や協力会社の支援で復旧に取り組んだ結果、8日までにクリーンルーム内の配管・ダクトなどの補修がほぼ完了。同日から生産装置の立ち上げを開始できた。
なお、クリーンルームの温湿度調整などに必要な重油をはじめ安定確保が課題となり、継続して確保に努める。今後は全ての装置の正常な稼働を確認した上で早期に通常の生産体制に戻すことを目指すとしている。