2024.02.20 グローバルファウンドリーズに2300億円補助 米政府、半導体国産支援で

GFのサイトから

 米政府は19日、半導体受託製造大手の米グローバルファウンドリーズ(GF)に、15億ドル(約2300億円)の補助金を交付すると発表した。チップス法(半導体法)に基づくもので、今回が3例目。自動車やスマートフォン向けなどの半導体を製造する工場の新設や生産能力の増強に充てられる。

 GFはかねて、ニューヨーク州での投資などを発表しており、これらを助成で後押し。サプライチェーン(供給網)の「脱中国依存」を進める。

 同州では既存施設を拡張し、新工場を建設。自動車や航空宇宙、防衛、AI(人工知能)向けなどさまざまな市場・アプリケーション向けの需要に対応する。供給契約を結んでいる米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)向け半導体製造も手掛ける。

 既存施設拡張と新工場で、今後10年間で同州のマルタキャンパスの能力は3倍に増強。ウエハー生産は年間100万枚に増える。

 またバーモント州では工場を改修し、200ミリメートルの施設の更新に加え、能力増強、GaN(窒化ガリウム)半導体施設の整備などを進める。5Gや6Gなどの通信やスマートフォン、EV(電気自動車)、電力網、データセンターなどに利用されるGaNの高速量産を可能にする。

(21日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)