2024.04.01 電機トップが激励 新年度各地で入社式 脱コロナで5年ぶり対面開催も

日立製作所の小島社長兼CEOは新入社員に挑戦することの重要性を強調した

新入社員にげきを飛ばすパナソニックホールディングスの楠見グループCEO新入社員にげきを飛ばすパナソニックホールディングスの楠見グループCEO

パナソニックホールディングス入社式の様子パナソニックホールディングス入社式の様子

 新年度を迎えた1日、電機各社は各地で入社式を行った。新型コロナ禍後の日常が戻ったこともあり、多くの企業が対面・マスク無しでの式を実施。各社トップは次代を担う若手らにげきを飛ばし、「挑戦」や「成長」といったキーワードを掲げ、1日も早い戦力化への期待を示した。

  新卒660人、経験者120人の780人が入社した日立製作所は、京王プラザホテルで入社式とは名乗らない「キャリアキックオフセッション」を実施。小島啓二社長兼CEOは「社会イノベーション事業を世界各地域で展開することで地球環境を守りつつ、1人ひとりが快適で活躍できる社会を築き、経済を発展させていこうと決意している」と説明。「何を成し遂げてどう成長したいか、今日から日立で仕事をする中から見つけてほしい」と激励した。

 パナソニックホールディングスは大阪府門真市の本社で実施。楠見雄規グループCEOは「社員稼業の実践」と「皆のポテンシャルを最大限発揮すること」の2点を重視するように働きかけ、「お客さまに喜んでもらえてよかったという経験を積み重ね、そのための努力と挑戦をしてほしい」と述べた。

 東芝は、本体と4分社に入社する大卒441人が東京・浜松町の本社で入社式に臨んだ。島田太郎社長CEOは、東芝には「人と、地球の、明日のために。」という経営理念を聞けば力が湧いてくる人で満ち溢れていることに触れた。さらに量子技術で次々と発明する発明者や半導体で世界を支える製造部門の従業員などを挙げ、「このような仲間とともに、世の中に存在しない物やサービスを作り、新しい未来を始動させよう」と述べた。

 ソニーグループはKアリーナ横浜で入社式を開催。新入社員約1200人に加え、コロナ禍の20 年度から23 年度入社の社員を含む約4100人が国内グループ各社から参加した。吉田憲一郎会長CEOは「ソニーはエンターテインメントを提供しつつテクノロジーを強みとする世界で唯一の会社で、幅広い選択の機会を提供できる」と説明。「皆さん1人ひとりがそれぞれの選択を通じて、未来を切り拓いていくことを期待している」と述べた。

 三菱電機は1133人が入社。事務系・技術系では5年ぶりの対面入社式を東京国際フォーラムで行った。漆間啓社長CEOは、企業理念は会社のパーパスであり会社の志であるため、自身もパーパスと志を掲げるよう促し、「1人ひとりのパーパスと会社のパーパスが重なりあう部分を見つけ、社会課題の解決に取り組んでほしい」と強調した。

 シャープは本社(堺市)と全国8拠点をテレビ会議でつなぎ、440人の新入社員を迎えた。呉柏勲(Robert Wu)社長兼CEOは、キャリアを重ねる上で心がけてほしい点として「経営理念・経営信条」、「強いブランド企業“SHARP”」「期待すること」の3つを挙げ、「創造性と革新、情熱とモチベーション、向上心、起業家精神を大きく育んでもらいたい」と期待を語った。

(2日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)