2024.04.11 丸文がコミュニケーションロボ販売 台湾のロボット会社に出資
体表面温度測定・受付時のケビー・エアー
丸文は台湾のロボット製造会社と資本提携し、先月からAI(人工知能)コミュニケーションロボットを販売している。取り扱うロボットは高度な会話機能や顔認証機能など高いスペックを持ち、汎用(はんよう)性が高く、既に納入実績もある。
丸文は台湾のNUWAロボティクスに出資し、その日本法人とAIコミュニケーションロボット「Kebbi Air(ケビー・エアー)」に関する販売店契約を結んだ。介護・医療市場で独占的に販売していく。このロボットは国内では商品販売のプロモーション用として活用されるケースが多く、医療や介護の施設ではあまり導入されていなかったという。
アントレプレナ事業本部ディオネカンパニーの樋口智昭カンパニー長は「当社のフィードバックをベースに、より介護の現場に沿ったソフトウエアを開発してもらいたい」と資本提携の狙いを説明する。
取り扱うロボットは、生成AI「Chat(チャット)GPT」をベースにした独自の自然言語処理技術を使用し、高精度で円滑に双方向の会話が可能。昔話の読み聞かせといったエンターテインメントや、入退出管理、ビデオ通話など多彩な機能を搭載する。12個のAIサーボモーターにより機敏に動き、オプションのサーモカメラを装着すれば、体表面温度の測定もできる。
サイズは318×307×166ミリメートルの小型・卓上タイプ。価格帯は筐体(きょうたい)が買い取りで15万円程度、ソフトウエアの月間使用料はユースケースに応じて数万円程度となる。
樋口カンパニー長は「汎用性の高いロボットの方が長期的にみると費用対効果が良く、人のパートナーになるのでは」と説明する。今後は自律走行搬送ロボット(AMR)と連携させ、配膳をはじめとしたユースケースの拡充を予定する。(12日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)