パナソニック サイクルテックは12日、幼児2人同乗用電動アシスト自転車として国内で初めて押し歩き機能を搭載した「ギュット・アニーズ・DX・押し歩き」を6月上旬から順次発売すると発表した。子どもを乗せたままの状態で押し歩く際にかかる負荷を軽減。子育て中の女性からのニーズを反映し開発した。

　新製品は21年に発売した押し歩き機能搭載「ビビ・L・押し歩き」の技術を活用。自転車の重さにより押し歩き時に負荷がかかるという課題に対応したもので、幼児2人同乗用タイプでも押し歩き機能の要望が多数寄せられていたという。

　新製品は幼児2人同乗時の押し歩き時における負荷を軽減し、商店街や公園、歩道橋など、自転車に乗車できないシーンでの移動をサポートする狙い。また、押し歩きモードは3つのステップで簡単に操作でき、初めての人でも扱いやすい設計とした。電源が入っている状態で、サドルの押し歩き用レバーを上げてサドルを引き上げ、手元スイッチの押し歩きボタンを押し続けるとアシスト状況に。押し歩きボタンは指が届きやすい場所に配置した。

　サドルの状態を検知するサドル傾斜センサーも内蔵。サドルが引き上げ状態の時のみ、押し歩き機能が作動する設計。上り坂での押し歩き中に押し歩きボタンから指が離れても勢いよくずり下がることを抑制するずり下がり抑制機能も備える。

　色はホワイトグレーなど5色。タイヤサイズは20インチ。走行距離はロングモードで約86キロメートル。充電時間は約5時間。メーカー希望小売価格は税込18万3000円。

　稲毛敏明社長は「新商品は、子育てする女性社員が集まって企画した子乗せ自転車に、子育て世代による日常の気付きを起点として開発した押し歩き機能が搭載された商品。スロープなどを押し歩く場面をアシストし、子育てをサポートしたい」と語った。