2024.04.15 積水化学など3社、フィルム型太陽電池の実証実験 国内初、プール上に設置

閉校になった小学校のプールにPSCを設置(提供=積水化学)

 積水化学工業(積水化学)など3社は、フィルム型ペロブスカイト太陽電池(PSC)をプール上に設置する実証実験を、4日から開始した。PSCの軽量さを生かし、水上・洋上に設備を浮かべ電気をつくる浮体式太陽光発電用のデータを集める。

 実験は積水化学のほか、三菱重工業の橋建設部門を前身とするエム・エムブリッジ(広島市西区)、発電所や変電所の建設を手掛ける恒栄電設(東京都北区)が共同で実施する。

 東京都北区の閉校となった学校プールに設置した。実験期間は1年を予定する。浮体式PSCの実証実験は国内初の試みとしている。

 積水化学は発電効率15.0パーセント、屋外耐久性10年相当というフィルム型PSCを30センチメートル幅のロール・ツー・ロール製造プロセスで生産。エム・エムブリッジは前身の三菱重工業から引き継いだ浮体の構造設計や係留方法などのノウハウを生かす。恒栄電設は自社開発の計測制御システムを導入し、水上環境や浮体構成ならではの要素データを取得する。(16日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)