2024.05.10 NTT、3月期連結は売上高など過去最高 ICTや海外向け伸長

 NTTの2024年3月期連結決算は、ICT(情報通信技術)事業や海外向けが伸び、営業収益(売上高)、営業利益、純利益とも過去最高を更新した。

 総合ICT事業は、法人向けの統合ソリューションや金融決済を中心とした成長領域が伸び増収増益となった。

 第3四半期まで減収減益が続いた地域通信事業は、災害復旧やセキュリティー関連費用が重荷になったが、不要資産のスリム化などで補い増収増益で着地した。

 グローバル・ソリューション事業は、国内の公共・金融分野の増収に加え、為替影響が約2000億円のプラスに貢献し増収増益となった。

 不動産・エネルギー等は、電力調達価格高騰を踏まえて電力調達量を抑制したことに伴い、電気料収入が約2600億円減となったことが響き減収減益だった。

 今期の通期連結業績は増収を確保するものの、不要資産の売却益やIIJ株の売却益などを盛り込んだ反動により営業利益、純利益は減益を見込む。島田明社長は10日の決算会見で「特殊要素を除いた実質では増益の計画となっている」と説明した。