2024.09.20 【電子部品メーカー/商社 ASEAN特集】サンワテクノス インド サンワテクノス インド進出の顧客へ密着サービス展開
古川 MD
サンワテクノスは、インド地域での事業拡大のため、インド現地法人「サンワテクノス インド」(ベンガルール市、古川晋平マネージングダイレクター〈MD〉)を設立、2023年9月から業務を開始した。24年5月には同法人の「グルグラム事務所」(グルグラム市)も開設し、インド進出顧客への密着サービスを展開している。
同法人は代理店ビジネス、顧客の現地調達化推進サポート(SCMソリューション)、ローカル仕入先開拓による輸出ビジネスなどの業務を展開する。古川MDは、「コロナ明けくらいから製造業の脱中国のトレンドが加速しているが、その受け皿の大きな候補の一つがインド。従来はインドでモノづくりを行っていなかった企業や少量生産のみだった企業が生産を増やす動きとなっている。従来はシンガポール法人がインド市場をサポートしていたが、そうした動きをキャッチアップしていくため、インド法人を開設した」と説明する。
同法人はチェンナイに外部委託倉庫を確保済みで、在庫確保によりスピーディーな納入が可能。人員は今年度中に計7人体制(ベンガルール5人、グルグラム2人)とする計画。
アプリケーション別では、中長期のターゲット市場に、FA産業用機器や工作機械・成型機、自動車およびTier1/2、鉄道機器などのインフラ関連などを掲げる。「インドは人口が世界一となり、新車販売台数も日本を超え、今後も成長が見込まれる。また、インドは鉄道事故が多く、政府も鉄道再整備方針を打ち出している。客先別では、日系顧客に加え、欧米系やインドローカル顧客の開拓も進めていきたい」(古川MD)。
古川MDは、「現在は売り上げの9割以上を代理店ビジネスが占めるが、SCMソリューションの引き合いも増えている。今後は現地の優良サプライヤーとのコラボによる輸出ビジネスも強化する」と話し、「今後もビジネス拡大に合わせ、インドでの体制拡充を図る。将来的にはエンジニアリングビジネスも考えたい」とする。
同社は、産業用エレクトロニクス・メカトロニクス関連の装置・機器・部品を取り扱う独立系技術商社。電機・電子・機械の3部門を軸にグローバルな事業活動を展開する。