2024.10.01 「初期配属を希望する人増えた」 700人が一堂に、ジョブマッチングで応募増 NECが内定式
同期がそろって記念撮影
国内の主要企業で1日、2025年春入社予定の新卒内定者を対象とした内定式が行われた。NECは、7年ぶりのリアル形式で開催した昨年に続き今年も対面式で開催。東京都港区の本社に内定者約700人が集まり、晴れやかな表情で式に臨んだ。
NECは24年度の新卒採用から、内定時に配属部門と職種が確定する「部門×職種別採用」と、内定時に職種が確定する「部門フリー採用」のジョブマッチング採用を導入している。
同社で採用を担当する人材組織開発統括部プロフェッショナルの柴山瑠美氏は「学生の志向も変化し、初期配属を希望する人が増えてきた」と説明。ジョブマッチングの採用で応募人数が増加し、内定を受諾する割合も高まっているという。内定後も月に1度、社員との座談会や交流会を開催するなど学生の不安を取り除く取り組みも進めている。
企業側にもメリットがある。導入前は6月まで誰が配属されるか分からなかったが、年度当初から新たな人員配置に基づいた事業計画が検討できるようになったという。
内定式に臨んだ東京農工大学農学部4年の市川倫子さん(22)は「交流会などには参加してきたが、同期内定者が一堂に集まるのは初めて。内定者同士が仲良くなれる場を作ってもらい、不安が解消できた」と話す。4月からは営業職として「日々の仕事にこつこつと努力して取り組み、自分にとっての成長につなげたい」と決意を新たにした。
内定式であいさつしたNECの堀川大介執行役は「NECは若手にどんどん挑戦する機会を与えていて、3~10年目くらいの社員が中心になっている。手を挙げて『やりたい』という人たちの活力を原動力にさらに企業として成長していきたい」と激励した。
会場では、NECグリーンロケッツ東葛に所蔵しラグビー日本代表として活躍し、24年のシーズン終了後に現役を引退した田中史朗さんが特別ゲストして登壇した。
田中さんは「挑戦」をテーマに、チームワークや組織力、セルフマネジメントについて持論を展開。「世界ではアピールしないとチャレンジもできないし、成長の機会を失う。アピールをして自分をしっかり見てもらい、認めてもらうことが大事だ」と力を込めた。