2025.01.01 【家電総合特集】AV/ホームソリューション25年各社の戦略 マスプロ電工 端山佳誠社長
端山 社長
セキュリティー機器に力
IoTソリューション機器も
今年はテレビ受信関連機器に加え、安心安全、省人化をキーワードに、セキュリティー機器、RFIDやLPWAのIoTソリューションの提案に注力する。
2022年に発生した「ルフィ広域強盗事件」や昨年8月以降に発生した「首都圏連続強盗事件」を契機に、光・音で侵入者を威嚇し強盗の侵入を防ぐ「攻めの防犯」が注目され、当社のワイヤレスカメラセットに対して多くの引き合いがあった。
昨年はこのほかにも、電源工事不要でつなぐだけで映るワンケーブルカメラシステムやネットワークカメラシステムのラインアップを一新した。
今年は、これまで以上にお客さまの用途、設置場所に合わせ提案を行うとともに、安心安全な社会の実現に貢献できるよう、セキュリティー機器の開発・製造・販売により一層力を入れていく。
設備投資の増加を背景に、業務の省人化につながるIoTソリューション機器の需要はますます増加している。
現場の状況に合わせてゲートの高さや幅を調整できるゲートアンテナは、物流分野やアパレル分野、工場などさまざまな分野で、業務改革のツールとしてご使用いただいている。昨年9月に開催された国際物流総合展では、ブースで無人フォークリフトとゲートアンテナの実演展示を行い、大きな注目を集めた。LPWAは浸水センサーやパレット位置トラッカーなど、用途に合わせた端末を取りそろえている。センサーで取得した情報をリアルタイムで収集でき、遠隔から確認できるため、業務の効率化が図れる。
当社は今後も業務の省人化、効率化につながるIoTソリューション機器を積極的に開発し、お客さまの要望に合わせた製品開発を行っていく。
テレビ受信関連機器においても、現場に寄り添った製品開発、施工性を重視した新製品の開発に取り組み、積極的に市場投入していく。
昨年は地震や水害、災害級の猛暑など、自然災害に悩まされた。防災意識の高まりから、ポータブルバッテリーを備える動きが加速した。
当社のポータブルバッテリーは、初めて使う人でも分かりやすいユーザーガイドを天面に表示しており、取扱説明書が近くにない災害時にも安心して使用できる。
昨年11月に開催されたメッセなごやでは、サーマルカメラ、可視カメラ、ミリ波バイタルセンサーを組み合わせた3アイカメラや、音と光でカラスを近づけない装置などを参考出品し、反響があった。今後も顧客ニーズを探りながら展開していく。
当社は、高周波技術を得意とし開発から製造、販売を一貫して行う体制を持つ。全国に広がる拠点を活用し、セキュリティー、IoTソリューション機器分野においても、テレビ受信関連機器と同様きめ細かく対応を行っている。
今年は、「セキュリティー」「IoTソリューション機器」により一層力を入れ、社会課題の解決に貢献していきたい。