2025.01.07 住友ゴム、「センシングコア」を強化 米ベンチャーと北米で車両管理システムを展開へ
住友ゴム米国法人の技術部門でバイスプレジデントを務めるヨハンセン氏
住友ゴム工業は、タイヤや路面の状態をソフトウエアで分析する技術「センシングコア」を強化する。米ラスベガスで開催される世界最大の家電・IT展示会「CES 2025」に先立ち行われた記者会見では、人工知能(AI)を生かした車両故障予知サービスを手掛ける米べンチャー、バイアダクトとの協業の進展を打ち出した。
米国法人の技術部門でバイスプレジデントを務めるデビッド・ヨハンセン氏は「車載カメラや光による検知と測距(LiDAR)を使った視覚的データの処理は急速に改善しているが十分ではなく、安全運転には非視覚的データが必須」と技術の意義を強調した。センシングコアはタイヤの回転によって発生する車輪速信号を解析し、タイヤの空気圧、摩耗状態、荷重や滑りやすさをはじめとする路面状態を検知する。2017年に発表し、開発を進めてきた。
今回は24年のCESで出資を発表したバイアダクトとの協業の進展を発表。バイアダクトのデビッド・ハラック最高経営責任者(CEO)は両社の技術を組み合わせ、物流企業などが保有する複数の車両を管理するフリートマネジメントシステムを北米市場で共同展開すると語った。車両のメンテナンスコスト削減などの効果を見込めるという。