2025.07.25 【半導体/エレクトロニクス商社特集】東亜無線電機 ワンストップで連携提案型営業
東亜無線電機は、電気部品・電気機器を扱う専門商社、電子機器開発・設計・生産ができるトータルコーディネート、海外サービスを生かしたサポート力を武器に事業を推進している。人と情報のネットワークを拡大し、時代の先取りとサービス強化に努める。
4~6月の状況は、受注が回復傾向にあるものの、米国関税政策の関係でやや動きが鈍くなっているという。同社は国内外の各産業機器製造業向けに電子部品、コンポーネンツなどの販売を主軸に、アセンブリーの受託事業の強化とIoTソリューションを組み合わせ、ワンストップでの連携提案型営業を目指している。
現在、産業用DXとして機器販売の枠を超えたシステム提案型ビジネスを推進中。木幡計器製作所のIoTセンサーユニット「Salta」を提案している。IoTセンサー・無線・クラウド技術を活用して製造業の生産現場課題を可視化・解決する遠隔監視ソリューションでアナログ計器のデジタル化をサポートする。最近では化学プラントなどに対応する防爆仕様機種も登場した。
今後はクラウドサービスの充実を図り、顧客への継続的な価値提供を実現。サブスクリプションの料金体制も設定し、導入しやすい体制を整える。
海外では上海、香港、ベトナムなどの海外拠点のサービス力を生かしながら、電子機器の開発・設計・生産のトータルコーディネートの提案を10年以上前から推進している。2016年に開設したベトナム拠点ではこのほど増産体制を確立。従業員も30人弱となり、以前と比べ約3倍の規模となった。
海外拠点の連携も強めており、海外で調達した商材を日本に展開する「OUT-IN」だけでなく、ネットワークを生かした「OUT-OUT」の取り組みも進める。「今後は海外のモノづくりの体制強化やネットワーク拡大にも取り組む」(江見佳之社長)。
同社は10月7~13日の1週間、大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオン内に出展する。木幡計器製作所、ベルチャイルドと共に、身近な医療の課題について、試作品を開発するまでのプロセスをパネルと映像で紹介する。