2025.07.29 NECの4~6月連結 調整後営業益3.3倍
NECが29日発表した2026年3月期第1四半期(25年4~6月)の連結決算は、買収に伴う費用などを除いた調整後営業利益は前年同期比228.8%増の大幅増となった。一過性損益などを除いたノンギャップ営業利益は400億円で、前年同期の約2.5倍に大幅に改善した。注力事業のブルーステラを中心に収益性向上策の効果が表れ、利益を押し上げた。
藤川修CFO(最高財務責任者)は「好調な業績政は収益構造改革と成長分野での営業力強化が実を結んだ結果」と総括した。
主力のITサービス事業では、国内で前年の大型受注を背景にパブリック分野がけん引し売り上げが増加。ブルーステラの売上高は前年同期比14.4%増、調整後営業利益は41億円の増益となり、収益性が改善した。子会社の費用改善も寄与し、全体で大幅増益となった。一方、海外は収益性の低い事業の整理により売り上げは減少したものの、構造改革費用の剝落で利益は増加した。
社会インフラ事業も増収増益を確保。テレコムサービスはIT領域が堅調に推移したほか、開発費を中心に費用効率化を図り増益となった。航空宇宙・防衛分野は受注済み案件を着実に積み上げ利益が伸長。今後も事業機会獲得に向けた投資を計画している。
通期連結業績予想は据え置いた。