2025.08.05 ニチコンの4~6月連結 構造改革など奏功し営業利益4.8倍
ニチコンの2026年3月期第1四半期(25年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比3.8%減の396億100万円、営業利益同377.6%増の7億2400万円、経常利益同27.3%減の10億5000万円、純利益同31.3%減の11億8700万円となった。コンデンサ事業の構造改革効果、生産性の改善で営業利益が増えた。経常利益は為替相場が前期末比で円高で推移したため為替差損を計上し、減益となった。
コンデンサ事業は減収増益。車載関連機器向けアルミ電解コンデンサーでは、ADAS向けの導電性高分子アルミ固体電解コンデンサーなどの需要が拡大。情報通信機器向けは、生成AI(人工知能)サーバーなどデータセンター用途の導電性高分子アルミ固体電解コンデンサーなどが好調に推移。また、白物家電・産業用インバーター機器向けは、パワーコンディショナーなどが顧客での在庫消化が進み、回復傾向。
NECST事業は減収減益。V2Hシステムは、第2四半期以降に補助金効果で回復する見込み。また、学術用・医療用などの大型特殊電源は、計画通り堅調だった。
通期連結業績予想は前回発表した数値を据え置いた。