2025.08.05 セイコーエプソンの4~6月連結 為替のマイナス影響で減収

 セイコーエプソンの2026年3月期第1四半期(25年4~6月)連結決算は、売上収益が前年同期比4.7%減の3209億円、営業利益が同37.1%減の141億円だった。

 売上収益は、米国関税の暫定税率が適用開始されていることに加え、前年同期と比較すると円高となっていることから為替のマイナス影響が大きく発生した。マニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業セグメントは増収となったが、プリンティングソリューションズ事業セグメントおよびビジュアルコミュニケーション事業セグメントでは減収となり、全社で減収となった。

 事業利益は、費用抑制の取り組みを継続しているが、円高進行による為替のマイナス影響に伴う減収影響が大きく、前年同期比15.9%減、また、営業利益は為替差損の計上により、減益となった。

 プリンティングソリューションズ事業セグメントは、インクジェットプリンター本体の売上収益が、為替のマイナス影響で減収となったが、商業・産業分野は、為替のマイナス影響を受けたものの、増収となった。昨年12月に買収したFieryの売上収益が、加わっている。

 ビジュアルコミュニケーション事業セグメントは、欧米を中心とした教育需要の減少に伴うビジネスプロジェクターの販売減、欧米・中国市場の減速に伴うホームプロジェクターの販売減、さらに為替のマイナス影響が加わり、大幅な減収となった。

 マニュファクチャリングソリューションズ事業の売上収益は、マイクロデバイス事業が増収となった。

 通期見通しは、売上収益を為替の影響により200億円上方修正し、1兆3400億円を見込む。営業利益などは、前回予想を据え置いた。