2025.08.08 クラレの1~6月連結 減収減益

 クラレの2025年12月期第2四半期(1~6月)連結決算は、売上高が前年同期比2・7%減の3999億5800万円、営業利益同42・2%減の262億6100万円、経常利益同51・7%減の212億8400万円、純利益同53・9%減の140億3900万円となった。

 米国関税の影響による需要減少や欧州経済低迷、原燃料価格上昇などが響き、減収減益となった。セグメント別業績は、イソプレンとトレーディングは増収増益だったが、それ以外のセグメントはいずれも減収減益。通期業績予想の下方修正も発表した。

 セグメント別業績は、ビニルアセテートは、ポバール樹脂は欧州中心に需要が減少し、光学用ポバールフィルムは中国の家電買い替え支援策などを背景に販売は堅調だったが、在庫評価差額によるマイナス影響があった。

 イソプレンは、耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」は電気・電子用途の需要回復が力強く、自動車用途でも拡販が進み販売数量が増加。イソプレンケミカル・エラストマーも欧米中心に需要が堅調に推移し、販売数量増加や販売構成の改善が進んだ。

 同社は足元の事業動向や不確実性の高まっている経済環境を踏まえ、通期の業績予想を修正し、売上高および各利益予想を減額した。