2025.08.08 シャープの4~6月連結 減収も黒字転換
シャープの2026年3月期第1四半期(25年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比11.2%減の4724億円、営業損益は153億円黒字(前年同期は58億円の赤字)、経常損益は185億円の黒字(前年同期は101億円の赤字)、純損益は272億円の黒字(前年同期は12億円の赤字)となった。
第1四半期の業績を踏まえ、通期業績予想は売上高・利益とも上方修正した。
沖津雅浩代表取締役 社長執行役員CEOは「ブランド事業は、競争環境の激化や円高の影響もあり減収となったが、営業利益は前年同期より約1.5倍の増益となった」とし、各利益とも前年同期の赤字から黒字化した。
セグメント別では、白物家電やテレビなどのスマートライフの売り上げが減少。特にエアコンは冷夏影響でアジアの売り上げが4割減だった。
一方、営業利益は高付加価値化の進展やコストダウン、構造改革効果、為替影響もあって大幅増益となった。
スマートワークプレイスでは、国内PCが好調などで売上高は前年並み、営業利益は増益となった。
米国関税影響は、米国調理家電やMFP(複合機)で影響が出るものの「10%程度の売価アップや構造改革で営業利益での影響額は37億円に抑制できる」(沖津社長)とする。
「中期経営計画で定めた重点施策を着実に進め、27年度の営業利益800億円、ブランド事業の営業利益率7%達成、28年度以降の飛躍に向け、競争力の強化、財務基盤の改善を進めていく」(沖津社長)考えだ。