2025.09.03 【JASIS 2025特集】日本電子 強み生かした分野別アプリ紹介 冷却CPなど実機展示

冷却CP「IB-19550CCP」

 理科学・計測機器メーカーの日本電子は、汎用(はんよう)装置からハイエンド装置まで幅広いラインアップで、半導体やライフサイエンス、医薬品、電池、サステナビリティーなど、強みを生かした分野別アプリケーションを紹介。装置のシェアリングやサブスクリプション、レンタルプランなどのサービス事業も紹介する。

 ブースでは、走査型電子顕微鏡や断面試料作製装置、蛍光X線分析装置のデモにより機能や特長を説明。出展社セミナーでは最新技術や装置オペレーションのノウハウ、テクニックなどについて発表する。

 冷却クロスセクションポリッシャー(CP)「IB-19550CCP」は実機展示の一つ。CPは電子顕微鏡観察のための断面試料作製装置で、同製品は新GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を採用したことで操作手順を明確化した。フローチャートに沿って加工条件が設定でき、プリセット機能により試料に合わせた加工条件の保存・呼び出しができる。また、ネットワーク接続によりウェブブラウザーからCPにアクセスでき、離れた場所から複数台の加工状況の確認や操作が可能だ。

 イオンソース電極の最適化、高加速電圧化によりイオンビーム電流密度が向上したハイスループットイオンソースも標準搭載する。標準の断面ミリングレートが1200マイクロメートル/時(1時間加工、Si換算、エッジ距離100マイクロメートル)となり、加工時間を短縮する。

 ハイスループット冷却システムと新GUIにより、冷却から常温復帰までが自動で行える。待ち時間が削減され、作業時間の短縮につながる。冷却保持時間、試料冷却温度を維持できるように装置側から液体窒素タンク周りを真空排気が可能。マイナス120度で8時間加工できる。