2025.09.03 【JASIS 2025特集】東レエンジニアリングDソリューションズ 〈紙上参加〉 国内で唯一のTOD計を提供 全酸素消費量、正確に自動測定
TOD計「TOD-210シリーズ」
東レエンジニアリングDソリューションズ(TRENG D)は、全酸素消費量自動測定装置(TOD計)「TOD-210シリーズ」を提供している。このTOD計は河川や湖沼、海域・工場排水などに含まれる全酸素消費量を迅速、正確に自動測定。独自のジルコニア固体電解質センサーを使用し、濃度差検出方式の採用によって高精度で長期・安定的な測定ができる。国内では同社が唯一、TOD計を手掛けている。
TOD計は炭素、水素、硫黄、窒素をカバーする。全有機体炭素自動分析装置(TOC計)では、カバーしづらい化学的酸素要求量(COD)などの測定にTOD計が必要になる。また、COD計では試薬を必要とするが、TOD計は試薬が一切不要であり、維持管理が容易になる。
同社はTOC-210シリーズをベースに、メンテナンス性を高めた210シリーズとして筐体(きょうたい)をそろえたTOD計、全有機炭素/全窒素自動測定装置、全窒素自動分析装置をラインアップする。
一方、同社は半導体後工程用に超音波トランスデューサーを提供している。高分子圧電材料の中で最も感度の高いP(VDF-TrFE)膜を使用しているのは業界では同社のみ。製膜を自社で行い、周波数は15メガ~125メガヘルツの間で5メガヘルツ単位で調整可能。ユーザーの細かな要望に沿えるのは強みだ。
超音波は音響レンズを介さずに先端から直接放出するため、ノイズの影響を受けずに高い精度を確保する。ボイド(気泡)や微小な亀裂を検知する非破壊検査装置用途で需要が増加している。
同トランスデューサーは今後、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)、水晶、サファイアなど次世代素材向けにあらためて開発を進めていく考えだ。