2025.09.30 【業務用無線特集】八重洲無線 デジ簡機、混信自動回避機能搭載
SRD790(左)とSRD795
八重洲無線は、混信自動回避機能を搭載したデジタル簡易無線機(登録局)(デジ簡登録機)の製品、「SRD790(シンプルキーモデル)」と「SRD795(フロントキー付きモデル)」を前面に提案していく。両製品とも独自技術により現場で抱える混信の課題を簡単に解決できるとともに、高いノイズキャンセリング機能で通話品質も高い。
デジタル簡登録機は5Wの高出力によって広いエリアで通話できる利便性から、大規模な建設現場や大型の商業施設、イベント運営、ホテルなどで数多く利用されている。ただ、都市部など使用環境によって混信が発生することがあったため、2023年に許可チャンネル数が大幅に増やされたが、混信は依然、問題となっている。
しかし、業務中に混信回避のためチャンネル変更操作を一括で行うことは難しかった。これを解決するために開発したのがデュアル受信方式を応用した混信回避機能「YAESUコネクト」だ。これを搭載すると、使用者は混信を意識せず、チャンネル一斉移動を自動で素早くでき、ストレスなく業務通信を継続できる。同社は「繁華街や時間帯によって混信がしやすくなる環境、道路工事など使用する環境が変わる現場での利用に最適だ」という。
加えて人工知能(AI)を応用した「AIノイズキャンセル」を搭載。環境音を含んだ音声信号から人の声だけを抽出するデジタル処理で、常時機械音が響く環境や騒音が激しい鉄道線路付近の業務連絡でも確実に通話ができる。また、電波の飛びを追求した独自の高周波回路設計と新開発のERAアンテナでさらに広い通話範囲を実現。
同シリーズはこれら機能を搭載することで、シビアな環境での業務通信をスムーズに行える。なお、両製品ともブルートゥース対応モデルも用意されている。