2025.10.20 中国、新エネルギー車向け充電設備 3年間で容量を倍増へ

中国の公衆用充電容量は27年末までに倍増へ(写真はイメージ)

 中国の国家発展改革委員会(NDRC)、国家エネルギー委員会(NEA)、工業情報化部など6つの部門は共同で、新エネルギー車(NEV)の充電施設のサービス容量を27年までに3億kWhへ倍増させるための3カ年行動計画をまとめた。この行動計画では、高品質で高効率の充電設備2800万基を全国に設置し、国民のNEV購入機運を醸成する。NDRCによると、NEV8000万台の電力需要を満たすには、3億kWhの電力が必要という。

 行動計画は、「バランス」「イノベーション」「包括性」「実装」の4項目で構成される。バランスでは、都市部と農村部に設置する充電器の普及のバランスについて考慮。イノベーションでは、車両と充電網で新技術の導入を図り、NEVと電力線、電力蓄積装置との相互利用を促す。包括性では、充電インフラの建設を積極的に推進し、都市部と農村部で充電器へのアクセス向上を図り、同時に農村部へのNEVの普及を促進する。実装では、地方自治体や電力事業者、充電運営事業者、業界団体、コンサルティング企業などが行動計画に円滑に取り組めるようにする。

 中国政府は、充電網の効率化や信頼性を向上させるため、古い充電網や低電圧システムのアップグレードも推進する。具体的には、800V以下の充電器で8年以上経過した設備について、高性能で安全規格に合致した装置への入れ替えを促していく。