2025.10.21 キヤノンS&S、中小企業のセキュリティー評価制度対応支援 「まかせて IT BX」シリーズで申請・更新・訓練を一体提供

 サプライチェーンを狙ったランサムウエア(身代金要求型ウイルス)などサイバー攻撃が拡大の一途をたどる中、キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)グループのキヤノンシステムアンドサポート(キヤノンS&S)は、経済産業省が2026年10月から運用を開始する「サプライチェーン強化に向けたセキュリティー対策評価制度」に対応した各種支援サービスを、同年1月13日から提供する。

 同制度は、企業のセキュリティー対策を5段階で評価し可視化することで、発注側が取引先の対策状況を把握しやすくし、受注側は自社の信頼性を客観的に示すことを狙いとしている。特に「レベル3(Basic)」は、すべてのサプライチェーン企業が最低限実施すべき基本的な対策と位置付けられており、制度対応の出発点となる。

 制度の本格運用に伴い、取引網全体での対応が求められることから、中小企業にも同水準の対策が必要となる。ただ、専任のIT人材が乏しい中小企業にとっては、制度の理解から申請準備、実施、更新に至るまで多くの負担が生じるのが現状だ。

 こうした課題に対応するため、同社は中小企業のサステナブル経営支援を目的とする「まかせて IT BX シリーズ」に、新たに「セキュリティー対策評価制度 申請支援サービス」「同制度 更新支援サービス」「セキュリティー訓練サービス」を追加した。

 申請支援サービスでは、Basicレベルの評価スキームで求められる有資格者による評価・判断に対応。専門スタッフが制度説明から現状確認、方針作成、書類作成までを一気通貫で支援し、登録機関への提出までを伴走する。セキュリティー訓練サービスでは、標的型攻撃メール訓練やeラーニングのほか、訓練後の報告会も実施。社員の意識向上と実効性ある教育を通じて、組織的なセキュリティー文化の定着を支援する。

 同社は「制度対応を通じて、取引先から選ばれる信頼性の高い企業づくりを支援したい」としており、サプライチェーン全体のセキュリティー底上げに貢献していく考え。