2025.10.30 サービス事業好調で最高益更新 富士通、26年3月期第2四半期決算
富士通が30日に発表した2026年3月期第2四半期(25年4~9月)連結決算は、売上高が前年同期比0.9%増の1兆5665億円、調整後営業利益が同83.6%増の1213億円となった。営業利益・純利益ともに過去最高を更新した。主力のサービスソリューション事業が堅調で、採算性改善が利益拡大をけん引した。
純利益は2620億円と前年同期から2263億円と大幅に増加。富士通ゼネラルと新光電気工業の売却益を計上したことが要因。磯部武司副社長CFO(最高財務責任者)は会見で「AI(人工知能)活用やプライシング戦略、人材ポートフォリオの最適化が利益率向上を後押しした。全セグメントで増益を確保し、上期の調整後営業利益として過去最高益を更新した」と述べた。
サービスソリューションの売上高は同4.8%増の1兆665億円、調整後営業利益は同34.8%増の1196億円と過去最高を記録。国内ビジネスが同8.9%増とけん引し、デジタルトランスフォーメーション(DX)やモダナイゼーション(既存システムの最新化)需要が引き続き強かった。事業ブランド「Uvance(ユーバンス)」は同55%増の3110億円、モダナイゼーション関連も同38%増の1613億円と高成長を続けた。磯部副社長は「生成AIを国内のシステムエンジニア約3万人に展開し、2万件超のプロジェクトのうち3分の1で活用。標準化・自動化の徹底により、グロスマージン率(売上総利益率)は前年から2ポイント改善した」と強調した。
ハードウェアソリューションは、売上収益が4248億円と同7.0%減収となったが、採算性改善が進み調整後営業利益は125億円(前年同期31億円)に拡大した。磯部副社長は「付加価値の小さい外構品の売り上げを見直し、ビジネス実態に沿った売り上げ評価へ改めた」と説明した。ユビキタスソリューションは、部材コストの低下や採算重視販売への転換で調整後営業利益が217億円(同91.2%増)と大幅増益となった。
通期連結業績予想は据え置いた。
 

 
				
							 
				
							 
				
							 
				 
				 
				 
				 
				 
				
 

 
 
  
  
  
  
  
  
 
 
