ファインバブル技術の開発に取り組むサイエンス（大阪市淀川区）は、谷村実業（京都府福知山市）と共同開発した次世代型洗浄機「ミラブルアクアブラスト」を発表した。ファインバブルを活用する「ミラブル」独自の洗浄技術と谷村実業の洗浄機の技術を融合し、対象物を傷つけずに高い洗浄力を実現。サイエンスは大阪・関西万博で披露された「人間洗濯機」を都内のヤマダデンキ店舗で展示することで、東京でのブランド拡大にも注力していく。

　新製品は、業界初のウルトラファインバブル水流を搭載し、高い洗浄力を実現する。ミラブルによる直径1µm未満の超微細気泡で、目に見えない汚れや油分まで浸透し、浮かせて落とすことが可能だ。

　水流モードは、ワンタッチで切り替え可能な4種類を搭載。頑固な汚れを集中的に洗い落とす「0°モード」から、高圧洗浄では洗うのが難しい傷つきやすいものを洗浄する「ミラブルモード」を用意した。

　ミラブルモードでは、1秒間で約2000回以上回転する高速渦流キャビテーションでウルトラファインバブルを生成し、対象を洗浄する。サイエンスの青山恭明代表取締役会長は「対象を傷めずにきれいにしていく全く新しい洗浄方法だ」と力を込めた。

　バケツ式を採用し、持ち運びも便利。水道がなくても使用できる上、バッテリー式のコードレスであるため、どこでも使用可能。軽量設計も特徴で、キャスターが付いているため移動も簡単だ。

　バケツは折り畳み式を採用し、高い収納性を実現。ホースやノズルも折り畳んだバケツ内に収納できる。

　ミラブルアクアブラストは、全国のヤマダデンキで12月15日から先行販売を開始する。LABI池袋本店（東京都豊島区）では、新たにサイエンスコーナーを設置し、大阪・関西万博で披露された「ミライ人間洗濯機」を展示する。

　万博会場のミライ人間洗濯機は、会期中約1300人が体験し、98%以上の満足度を得た。今回、ヤマダとの協力でLABI池袋本店の4階に実機を展示し、体験できるようにする。加えて他のサイエンス製品も展示する特設コーナーを設置し、同社ブランドを訴求していく。

　ヤマダホールディングス会長付顧問の笹澤淳氏は「万博でミライ人間洗濯機を体験できなかった人を集客し、サイエンス製品を大きく拡販していく」と話した。