2025.12.02 NEC、調達交渉を自動化するAIエージェントサービス提供 部品調達の納期・数量交渉を約80秒で完了
NEC調達交渉AIエージェントサービスの流れ
NECは2日、独自開発の自動交渉AI(人工知能)を活用した新サービス「NEC 調達交渉AIエージェントサービス」を今月から提供すると発表した。製造業の部品購買の納期・数量交渉を自律的に行うことで、これまで交渉開始から完了まで数時間から数日を要していた調整業務を大幅に効率化する。
NECグループ会社で11月に実施した実証実験をベースに開発。約1300品目の部品調達で、購買担当者が介在せずAIのみで合意した割合を示す「自動合意達成率」は95%に達し、交渉開始から完了までの時間は従来の数時間~数日に対し、平均約80秒と大幅な短縮を実現したという。
背景には、製造業を取り巻くサプライチェーンの複雑化や多品種少量生産の拡大がある。需要の変動や原材料調達の難しさが増す中、納期や数量の調整は生産・出荷計画に直結する重大な業務である一方で、人手不足やコスト圧力、業務の属人化により、迅速な対応が難しかった。NECはこうした課題に対し、AIによる交渉自動化で需給変動に強いサプライチェーンの実現につなげたい考え。
既存のERP(統合基幹業務システム)などと連携し、調達業務を一元化、これまで交渉に専念していた担当者が、戦略的なサプライヤー管理や新規仕入先の開拓など付加価値業務に集中できるよう支援する。
今後5年間で100社への導入を目指す。価格は年間3600万円~(初期費用別途)。








