2025.12.11 OKI、インドネシアで鉄道インフラ向け遠隔斜面監視を実証
インドネシア国鉄沿線での実証実験の様子
OKIは10日、JICAビジネス化実証事業でインドネシア国鉄(KAI)と協働し、鉄道インフラの防災・維持管理を目的とした遠隔斜面監視の実証実験を実施したと発表した。JR東日本と共同で採択されたJICA中小企業・SDGsビジネス支援事業の一環。
実証実験は今年1月から7月までの7カ月間、インドネシアのプルワカルタで行われた。インドネシアをはじめアジア各国では気候変動の影響による地滑りや洪水が増加しており、鉄道を含む交通インフラに深刻な被害が発生していることが背景にある。
実験では、KAIの線路沿い斜面に、電源や通信配線を必要としないZE-IoTシリーズの無線加速度センサーやゼロエナジー高感度カメラを設置し、継続的なデータ収集を実施した。OKIは「高温多湿・多雨というインドネシア特有の環境下でもシステムの安定稼働が確認され、気象条件に左右されずデータ収集・通信が可能であることが証明されたほか、遠隔から精度高く傾斜変動や異常兆候の早期把握が可能であることが確認できた」としている。
OKIは今回得られた成果を基に、インドネシア周辺国や他地域に対しても社会インフラ監視ソリューションの展開を進める方針。ZE-IoTシリーズは太陽光発電やバッテリーなどの外部電源と、省電力無線通信技術を組み合わせたインフラ設備の遠隔監視ソリューションで、日本国内では既に多くの導入実績がある。









