2025.12.15 【セミコン特集】奥野製薬工業、次世代パッケージ向け表面処理技術を拡充

奥野製薬工業ブースのイメージ

 奥野製薬工業は「半導体後工程向け 表面処理・めっき薬品とプロセス」をコンセプトに、次世代パッケージ基板のコア材として期待されるガラス向けめっき技術、半導体ウエハー、半導体パッケージ基板向けめっき技術などを紹介。また、ミストCVD装置のデモも行う。

 「見えない力、魅せる技術」をテーマに、次世代の表面処理薬品とめっき装置をトータルプロデュースできることを提案。初の独立ブースでの展示を行う。出展品目も前回から1.5倍と増えた形だ。

 銅―銅ハイブリッド接合用硫酸銅めっき添加剤「TORYZA(トライザ)LCN LXD」は、ハイブリッドボンディングを低温で可能にした。通常接合温度が350~400℃、高加圧だったものが、200℃、低加圧で実現。デバイスへの負荷をかけずに効率よく接合でき、好評を得ている。

 ガラスへの高密着めっきプロセス「TORIZING(トライジング)プロセス」も提案。ガラス上への高密着性を実現する無電解銅めっきプロセスで、酸化亜鉛を密着層として無電解銅めっきとガラス間の密着性を確保する。

 ガラスコア基板向けスルーホールフィリング用硫酸銅めっき添加剤「トップルチナGCSシリーズ」も紹介。PRパルス電解用添加剤「トップルチナGCS PR」と直流電解用添加剤「トップルチナGCS TF」を併用することで、ボイドフリーかつ高速でスルーホールフィリングを実現。高アスペクト比スルーホールに対応。ブースではスルーホールフィリングを施した515×510㎜のガラス基板を展示する。

 立命館大学発のスタートアップPatentix(滋賀県草津市)と連携し、ミストCVD(化学気相成長)用装置を参考出展。一般的なCVDプロセスでは真空状態が必要だが、本装置を活用すれば大気圧中での成膜堆積が可能となる。金属酸化物膜と金属膜成膜のミストCVDの霧化イメージのデモを行い、ミストCVDとめっき法のハイブリッドプロセスを提案する。